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【インタビュー】Retro.fun代表が語る、ERC404で復刻、遊べるゲーム資産「Retro.fun」の挑戦とは

はじめに、自己紹介とRetro.funの概要を教えてください。

こんにちは、Planetarium LabsのCEOであり、Retro.funのプロジェクトリーダーを務めているJC Kimです。Retro.funは、物理的なゲームカートリッジをオンチェーン上にミラー化した、Web3時代のレトロゲーム・プレイグラウンドです。

私たちはERC-20とERC-721の特徴を兼ね備えた新しいトークン規格であるERC404を活用しています。これにより、ゲームは自由に売買できる一方で、現実世界のカートリッジに証明可能な形で結び付けられています。

最初のローンチでは、ゲームボーイおよびゲームボーイカラーのカートリッジ3,000本(ティッカー:$GBC)をコレクション化し、ブラウザ上で即プレイ可能、さらにDragonSwapなどのDEXで取引できるようにしました。

このプロジェクトを始めたきっかけや背景にあるビジョンを教えてください。

私たちは子どもの頃、学校の校庭でゲームボーイのカセットを交換して育ちました。その「触れる所有感」をデジタル時代でも持ち続けられるようにしたいと考えています。

Web3だからこそ実現できることは以下の通りです:

  • クラシックゲームの不変的な保存
  • 知的財産を侵害することなく、コレクターが流動性を得ること
  • コミュニティと共に、MOD、パッチ、新しい物理版の共同制作まで価値を創出できること

長期的には、NESからネオジオまで、あらゆるレトロコンソールが法的かつ透明性のある形で生き続ける許可不要のマーケットプレイスを目指しています。

チームの規模と構成、主要メンバーのバックグラウンドを教えてください。

Retro.funは、Planetarium Labs内のレトロゲームを愛する3人によって開発されています。私(CEO)と2人のリードエンジニアで構成されており、すべての意思決定はプレイヤーのノスタルジーに忠実であるよう心掛けています。

コミュニティ構築で重視していること、そして熱心なファン層の育成方法について教えてください。

新しい文化をゼロから作るのではなく、すでにレトロゲームを愛しているコミュニティのノスタルジーを再燃させることに注力しています。

LINEやブラウザ上で、懐かしいタイトルをすぐに遊べて、友人とシェアできる体験を提供することで、かつての熱量を現代に引き継げるようにしています。

Web2ユーザー向けのオンボーディング設計について教えてください。

ユーザーが普段から使っている場所——LINEのミニDappエコシステム——で体験を提供することを意識しています。チャットスレッド内のワンタップでRetro.funが起動し、ウォレットの設定も不要です。

また、誰でも無料で遊べる「本日の無料レトロゲーム」を毎日提供しており、思い出を呼び起こした後に、オンチェーンで収集や購入を検討できるようにしています。

アジア市場とグローバル市場でユーザーへのアプローチに違いはありますか?

地域ごとに育ったゲーム文化が異なることから、画一的なカタログではなく、地域特化型のコレクションを展開する方針です。

まずは日本やアジア圏で人気を博したタイトルから展開し、今後は北米、欧州、他地域ごとの記憶に根差した名作を厳選してリリースしていく予定です。

トークンの設計とユースケース、NFT発行や上場戦略について教えてください。

要素詳細
トークン規格ERC404(ERC-20とERC-721のハイブリッド)
単位1 ERC404 = 1カートリッジ(分割取引も可能)
ユーティリティプレイ権
初期供給3,000トークン(GBCコレクション)
上場KaiaのDragonSwapに初日から流動性を提供。他のERC404対応プールにも展開予定。

Retro.funが他のGameFiやWeb3プロジェクトと一線を画すポイントは?

  • 実物資産の裏付け → 信頼性と法的な透明性
  • ハイブリッドな流動性 → コレクターは証跡を保持、トレーダーはERC-20的に売買可能
  • 即時利用可能 → 購入したその場で同じタブで即プレイ

これまででもっとも心に残ったユーザーからのフィードバック、あるいは今だから笑える“パニックエピソード”はありますか?

複数のコレクターから、「昔遊んでいたあのカートリッジをERC404トークンとして引き当てた」という声をいただきました。その喜びとともに、すぐにLINE上でプレイし始める姿を見ることができたのは、まさにこのプロジェクトの価値を証明してくれた瞬間でした。

今年の主要なマイルストーンや、今後予定されているアップデートについて教えてください。

現在はリリースから約3ヶ月、ユーザーからの声を聞く「Listen&Learning」フェーズにいます。そのため、明確な日付付きのマイルストーンはまだ掲げていません。

代わりに、十分なデータとフィードバックが集まり次第、誰もが信頼できるロードマップを公開する予定です。詳細が決まり次第、LINEやXで最速でお知らせします。

HP: https://www.retro.fun/
X: https://x.com/retrodotfun